戦京愛夏
しかし夏未も
「今日の愛羅を見てると
平和な世界なんてないんだなって思った
女の子の愛羅でも、憎しみがあって
それを晴らすために人を殺していく
だったら私は京弥と愛羅達の気持ちがよくわかるよ
でも、人を殺せるほど強くない
私は一人じゃ生きていけない弱い人間なんだ」
「………俺はお前の兄貴を殺すぞ」
「………」
「俺が今生きてる意味はなんだと思う?」
「……何?」
「………生きてる意味なんてねえんだよ」
「……そんなこと」
「もしかしたら、お前の兄貴も同じこと思ってるかもな」
夏未は一瞬俯く
「人に裏切られ、親を殺され、何も残らない俺たちに
生きる意味なんてない」
「………」
夏未はそのまま納得してしまう