戦京愛夏




しばらくして愛羅と夏未は元にいた場所に戻ってきていた



「あれー?兄さんは?」



「どこに行ったんだろうね?」



「んもーまた勝手にどっかいくんだからー」



愛羅と夏未は京弥を探す



一方京弥は



「えっとな、まず、説明からしてほしいんだが」



京弥は縄で縛り付けられていた




京弥の目の前には先程の女ともう1人男がいた



「おい、その刀はなんなんだ?」



男は京弥の刀に指を差す



「これは…えっと…
あれだ!セルカ棒だ!」


「はあ?なんだそれ」



「なんだお前らインスタ映えするのに自撮りじゃ全員入らないからセルカ棒使うだろ?」


「わけわかんねえーこと言うなよ!」


そして遠くで見ている女は言う


「さあ、やっちゃいなよ」


「わかってるよ姉貴」


(姉貴?)


「俺たちにだって野望はある
悪いが、俺たちのその第1歩として、お前には死んでもらうぞ」



男は京弥の刀を抜いた



「……っ!」


「な、何してんだ!早く!」


男は刀を落としそうになる


「わ、分かってるよ!
ちくしょーこんなに重たいのか、刀って」



腕を震わせながら男は刀を持ち直す



「……そうか、切ってみろよ、俺の事」


「……う」


男の腕の震えは止まらない



「どうしたんだ?」




京弥は煽るように男に言う



「な、なめんな!!」



シュ!!


男が振りかざした刀は京弥を縛っていた縄を切るだけだった


そして


ぼこー!!


京弥は男の顔面を殴る


倒れた男は京弥の刀を落とし



京弥はそれを拾う



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