サイコーに幸せなお姫様。



それからの僕は嘘偽りのない生活の始まり。



なおの言葉のおかげかな?普通に自分のことを他の人にも話せた。



理解して変わらず接してくれる人もいればやっぱり距離を置いちゃう人もいて……



それはほとんど男の子が多かった。陰口を言われているのも気付いていたけど知らんぷりしていたのに……



僕の友達は……



「慶一郎はねぇーあんた達みたいなナル男なんかタイプじゃないんだよ!陰口言うなんて小学生か!くっだらない奴ら!!」



「ぷっ……なお!言い過ぎだよー!」



なおは女の子のくせにめちゃくちゃ男っぽい。何度も助けられた。だから僕はずっと笑って本当の自分を出せたんだ。



「なおは?彼氏いないんだよね?本当に男の子好きなの?」



僕の質問に髪をかきあげてため息まじりに答えるなお。



「こんな性格だけど彼氏はほしいよ!私みたいな女を好きって男なんかと出会えるかが問題だけどね。そして私も好きになれるかどうか……奇跡に近いよね」



――“相思相愛”



この世にはたくさん夫婦や恋人はいるけどすごいことだよね。お互いがお互いを好きになるなんて。



なおの言うとおり奇跡だと思った。




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