サイコーに幸せなお姫様。



職場には僕好みの大人な先輩がいた。なおがアシについている瀬名さん。



だけど彼女もちなんだよ!はあー。僕と同じような人間と巡り合うなんて難しいんだよね。



「慶一郎どうした?元気ないじゃん」


「瀬名さん……」



瀬名さんはよくまわりを見てくれている大人な人。もちろん僕がゲイだって知っている。



「僕もなおみたいに彼氏がほしい!」



僕がぼやくと瀬名さんは吹き出す。



「なおみたいな彼氏がほしいの?それともなおのような彼氏がほしいの?」



一一え?



一瞬ドキッとした。
瀬名さんは僕の気持ちを見透かしたかのように笑った。



「僕はなおもツッチーも大好きです!友達です!!」


「あ、そう?てっきり恋愛感情が入ってるかと思った」



淡々と出てくる冷静な瀬名さんの言葉。



何でも分かっているように話すから僕はなんか悔しくて少しからかってやった。



「寂しいから今晩僕に付き合って下さいよ!」


「あー丁重にお断りだっ!彼女いるって言ってるだろ」



チェッ……全く動揺もしない。面白くなーい!!つまんなーい!!




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