サイコーに幸せなお姫様。
それから数日後。なおは左手薬指にピカピカのリングをつけてきた。
「え?なお……それって……」
なおは依然のあの満面の笑みで嬉しそうに薬指のリングを僕に見せる。
「婚約したの。心配かけてごめんね?」
う・・うそ・・・。
「うわーん!!なおよかったねぇ!!」
僕は思わずなおを抱き締めた。そして大号泣。人の幸せをここまで喜べる人間だったなんて自分でもビックリした。
大号泣する僕になおは驚きつつも抱き返してきてくれた。
「ありがとう。泣いてくれるくらい喜んでくれて嬉しいよ……」
そう言ってなおも涙ぐむ。よかった……本当によかった……
ツッチー頑張ったね。
今度会ったらツッチーにもハグしてやる。嫌がっても無理やりハグするんだ。それくらい嬉しかったんだから。
「なお……お願いがあるんだ」
涙をふきながらなおから体を離す。
「何?」
「結婚式のウェルカムボード……僕に作らせて?」
二人に何かをプレゼントしたかったんだ。
なおは嬉しそうに笑って瞳にはたくさん涙をためて頷いてくれた。