サイコーに幸せなお姫様。
なおは椅子に座ったまま俺の方を向いて真面目な顔をして口を開く。
「ツッチー……式の前に言っておきたいことがあるの」
「言っておきたいこと?」
まままさかっ!!
俺のサプライズがばれてる?!やめろって言いだすんじゃっ!!
いつもと雰囲気の違うなおにドキドキしていたら……
「私……性格的にみんなの前でサプライズとかできないから……今言う」
それは前代未聞の結婚式が始まる前のサプライズ。しかも俺の前だけ。二人きり。
「私を好きになってくれて……まだ若いのに何の迷いもなく一生の相手に選んでくれてありがとう。これからツッチーの妻として恥ずかしくない女になっていくね」
「なお……」
なんでそんな……
「今日からよろしくね」
少し涙ぐんで言うなおに俺も泣きそうになる。
「今のなおで充分。堂々と誰にでも紹介できるよ……」
なおの手を取ってゆっくり立ち上がらせる。
「キスしちゃメイクとれるかな?」
「ぷっ……自分でなおすからいいよ」
二人で少し笑ってチャペルより先に
誓いのキスをした俺たち。