サイコーに幸せなお姫様。
仕事から帰ってくるとなおは夜ご飯の準備をしていた。
「お帰り。ご飯もう少しかかるからお風呂から入ってくれば?」
「うん」
お姫様だっこ……どのタイミングでしてやろう?
「あ!私、お弁当箱洗うの忘れてたぁ!」
そう言って俺の目の前を通り過ぎてバックからお弁当箱を取り出そうとしたなおの体をひょいっと抱きかかえる。
「わわっ!何よっ!?」
いきなり俺にお姫様だっこされてビックリしているなお。
「いや……かわいいからしたくなった♪」
そう言ってなおをおろすとかなり不審な目で見られる。
「なんか怪しいな。いつもならキスかギュッて抱き締めてくるのに……なんでお姫様だっこなのよ?」
ギクギクー!!俺って嘘つくの下手だからかなりピンチッ!!
「たっ……たまにはパターンを変えようと思って!ほらっ!マンネリしないようにっ!!」
「ふーん……。まさか結婚式のサプライズに今のするとか言わないよね?」
うわわわわ!!
なんでうちの姫はこんなに鋭いんだよっ!!
「しねーよ!サプライズなんて考えてないしっ!!」
「あっそ!そんなことされたら恥ずかしいからよかった!!」
へ?……恥ずかしい??