サイコーに幸せなお姫様。



赤ちゃんができていてもできていなくても……



それは構わない。



ただ赤ちゃんができる体質ではないですって言われなきゃいいと



それだけは言われませんように……両手をギュッと握って下を向いて目を閉じて強く願った。



「土屋さん。どうぞ」


「……はい」




深呼吸しながら診察室に入ると内診をされた。カーテンで仕切られた奥から聞こえてくる先生の声。



「検査薬で調べてきた?」


「いえ」



私の心臓がドキドキと早くなるのが自分でも分かった。



そして先生の口からは……



「右のモニター見て。丸い点が激しく動いてるでしょ?赤ちゃんですよ」







一一う・・そ・・・ 


映し出されたモニターには確かに激しく丸い点が動いていて……



この子が……赤ちゃん。
私とツッチーの赤ちゃん。


「あれ?ちょっと待って……」




え?何……?いきなりの医者の言葉にドキッとする。



< 159 / 202 >

この作品をシェア

pagetop