サイコーに幸せなお姫様。
一歳になると大分表情が豊かになってきて俺が仕事から帰ってくるとニコッと笑いかけてくる陽と美姫。
「パパが帰ってきて嬉しい?」
嬉しいのは俺のほうなんだけどね。もうすっかり両腕で二人を抱っこできるようになった。
二卵性双生児はあんまり似ないって言うけど同じベビー服を着ている陽と美姫はそっくり。
陽と美姫は仲良し。二人でわけの分からない赤ちゃん語で会話をしているように見える。
「なんて話してるんだろ?」
俺も仲間に入りたいなぁ……
陽と美姫が椅子にお座りしている場所に行って俺もまねて赤ちゃん語を話してみた。
「あーあーわっ!」
…………………………。
「うぎゃーーー!!!」
ええっ?!何でぇ?!ポカンとした表情で俺の顔を見てから二人同時に泣き出してしまった。
その一部始終を見ていたなおは呆れ顔。
「あんたの寒さは驚異なんだからやめてよ」
さっ……寒さって!俺はただ会話をしようとっ!!
ちくしょうっ!最終回なのに俺はラストまで受けることはないのかっ?!