サイコーに幸せなお姫様。



二歳になるとおしゃべりもだいぶできるようになってきた。



仕事から帰ってくるとチビたち二人の泣き声が聞こえてくる。しかも尋常じゃないほどの泣き声。



「何だよ?!」



俺は慌てて泣き声のするリビングに走っていくとなおが携帯を片手にどこかに電話をしていてチビ二人がなおに必死に泣きながら抱きついている。



「もしもし!鬼さんですかぁ?うちに言うことをきかない子供が二人いるので怒りに来てもらっていいですかぁ?」



「ごめんなしゃーいっ!!鬼しゃん来ちゃだめぇ!!」



「来ちゃやああああ!!」



…………………………。

う…うわぁ。
なおさん…これまた考えたな。



「陽!美姫!おいで。鬼さんが来たらパパがやっつけてやるから!!」



「わーん!パパァ!!」



そう言うと二人して俺のもとへ走ってきて抱きついてくる。



「ちょっと!甘やかさないでよ!!」



「これだけびびらせれば充分だろ?何をやったんだよ?」



なおは完全に不機嫌。
指をさした先にはそこら中に洗濯物が散乱していた。



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