サイコーに幸せなお姫様。


『なおの成績?めちゃくちゃ良かったよ!高校ももっと上のレベル狙えたのに遠いのが嫌で三つくらいランク落としたんだよ』



くっ!!マジで姫は成績よかったっ!!



「美術は?!」


『二科展で入選して全校朝会で賞状もらってたよ』


「体育は?!」


『なおだよ?体育はバリッとできたに決まってるじゃん!想像つくでしょ?』



想像はつくけどなんか悔しいっ!!



『自慢の親友なんだからー。ていうか急にどうしたの?もしかして喧嘩?』


「ううん……大丈夫。ありがとう。またね」



そう言って電話を切る。リビングでこっそり電話をかけていた俺。



なおは俺の後ろを無言で通り過ぎてキッチンの冷蔵庫へと向かう。



そして麦茶をグラスに注ぎながらボソッとつぶやく。



「ああ……小さい男。めんどくさい男。あみに申し訳ないわ」



むっ……むかつくぅ!!





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