サイコーに幸せなお姫様。



洗い物をすませてきたなおが手をタオルでふきながら俺の隣のソファーに座る。



なんだよ。今日はいつもに増して遠くに座り込んでさ。



「なお、おいで」


「いや。そのままで聞いて」



なんだかとっても言いにくそうな顔。全くなおの不機嫌な理由に心覚えのない俺は緊張MAX!!



なんか俺やらかした?



「何が気に入らなかったんだよ?理由が分からなきゃ謝れないだろ?」


「だからたいしたことじゃないよっ!私はただ……ツッチーに話し掛けてるのにテレビに夢中になって聞き流してるしさ!くだらない理由だよ。だから謝らなくていいしこの話は終わりっ!」



「……へ?」



い……今のってさぁ。あんなに理由を話したがらないでやっと正直に話してくれた理由は俺がサッカーに夢中になっていてなおの話をきちんと聞いてやれなかったことが原因?



「なんだ。なお、俺に構ってほしかったんだ?」


「は?違うよっ!自惚れるな!バカ!!」



いやいや。もう顔を真っ赤にして否定する姫は誰がどう見ても……



「なお……かわいい」




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