サイコーに幸せなお姫様。



一一翌朝。

案の定どつかれて起こされる俺。



ちくしょう。


俺は喉が渇いていてもなおを起こすのが可愛そうだから我慢してそのまま寝たのにっ!!



「ツッチー今日休みだから実家に帰ってくるね」


「うん。夜には帰ってくるんだろ?」


「荷物取りに行くだけ!肝心なものを持ってくるのを忘れてた」



???



何だろう?

ま、なおのことだから洋服とかアクセサリーとか靴とか……それ関係だと思っていた。



「なお……ごめん……水ちょうだい」



ダイニングで枯れ声の俺に麦茶を注いでくれる姫。



「ひどい声!乾燥してた?大丈夫?」



「うん。平気」



意識がなくてもなおが俺にくっついてきて甘えて寝てくれることがサイコーに嬉しかった俺。



声枯れなんかどうでもいいんだよ。



なーんて幸せに浸りながら出勤。そして仕事から帰ってきてリビングのソファーに置かれたものを見て固まる俺。



なおはニコニコした満面の笑み。






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