サイコーに幸せなお姫様。
「な……なんか入りにくくない?」
「でも最近普通に女の子たちも入ってるみたいだよ?」
あみに連れてこられた最近できたメイドカフェ。外観からして私の体は拒否反応を起こすほどのメルヘンチック……
「いや……いいよ。やっぱりネットとかで調べれば……」
「いいじゃん!偏見持っちゃダメだよ?なおがスッキリしてくれるなら私頑張って入るよ!」
あみ……あんたは変なところ私より強いんだから。そして二人してドキドキしながら生まれて初めてメイドカフェとやらに入ってみた。
「お帰りなさいませ!お嬢様♪」
ぷっ……おっ、お嬢様っ?!
出迎えてくれたのはミニのメイド服を着たかわいらしい女の子。本当にオタク受けしそうな感じの清純そうな顔立ち。
リサーチを入れるためにコソッとその女の子に聞いてみた。
「別に冷やかしとかじゃないから気分悪くしないでほしいんだけど……そんな接客やってて抵抗ない?」
「はい!私、コスプレ好きなので♪違う自分になれて楽しいんですよぉ♪」
はぁ……そうですか。私には分からない世界。
だけど需要があるから供給もあるんだよね。
あみの言っていた通り想像していたオタクだらけの男ばかりいると思っていた店内は普通に女の子も何組かいて少しホッとした。