サイコーに幸せなお姫様。



最初に店に入ってきた時に応対してくれた女の子がオタク男に腕をつかまれて膝に座らせて写真を撮りたいと要求されていた。



「チッ……!この変態野郎がっ!!」



イライラしていた私はもう周りの目なんか気にもせずに中央のテーブルにツカツカと歩いて行く。



「ちょっ……なお?」


「嫌がってるでしょ?離しなさいよ!!」


「は?」



私の言葉に怯みながらも女の子の手を離そうとしない男から無理やり手を伸ばして女の子の体を私のほうへと引き寄せる。



「客って立場を利用して大きな態度とってんじゃねーよ!女をくどきたいならメイドじゃなくて一般の女を自力でくどけ!」



私の爆発した怒りの声は店内中に響き渡りシンッとして……



―一パシャッ



「え?」



どこからともなく聞こえてくる携帯で写メを撮る音。



それは中央テーブルにいた私を周りのオタクっぽい奴らが私に携帯を向けて写真を撮りだしていた。



「は?なな何撮ってんのよ?!」



この異様な雰囲気に私は全くついていけなくて完全にどん引き。



するとさっきの店長が後ろから私に耳打ちしてきた。




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