イケメン若頭に愛されて 2
樹は何を私に隠しているの?
樹はさっきとは違う真剣な目で私を見た
「っ‥」
私は息を呑む
「俺には、本当は婚約者がいたんだ。15の頃から」
え‥。15歳の頃から婚約者がいたなんて
「その相手の女の子の名前は夏実。夏実は俺の組と昔から仲の良かった松江組の娘だった。だから俺と夏実を結婚させて組を安定させようとしていたらしい。俺はそれでもよかった。俺は夏実の事を愛していたから」
昔のこととはいえ最後の言葉は正直胸にズキンと刺さる
人の人生に口を出すわけじゃないけど
でもやっぱり‥昔のことでも私だけを見ていて欲しいって‥
私だけって‥‥そう言いたくなる