忘れられぬ人
長くずらしていた
だらしなかった
スカートを短く折り、
沙知絵に近づけるよう
一生懸命努力した…。
結果は3ヶ月後の
12月の初めに出たのだった。


「12月入ってから
寒くなったよね〜」
沙知絵は私の横で
小さく震えていた。
「沙知絵〜自分の席
戻りなよぉ〜」
「あの席寒いし〜
井上先生あたしが席
変わってるの完璧
気付いてないしね?!」
すると私の携帯に
一件のメールが届いた。
★伊崎大和★
伊崎からメールだった。
<今から数学準備室こい>
「せっせんせい…。」
「ん?!澤田どうした?!」
「保健室いってきます」
「大丈夫かっ?!」
「はぃ…。」
もちろん保健室に
行くなんて嘘だった。
私は数学準備室に
足を早めた…。
数学準備室は鍵が
開いてあって、伊崎が
窓から顔を出した。
「よっ澤田…入れよ」
私はドアを開けて
ドアの近くにあった
古い机に腰を下ろした。
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