秘めた想いが溢れ出して
「うるせぇよ。友香の応援なんていらねぇ、ってぇの…ったく、余計な世話だろーが。あー、もうトイレ行ってくるわ俺…」
真吾は大声でそう言って席を立つ。
チラッとあたしを振り返った後輩が、じゃああたしもー、なんて言いながら、真吾を追い掛けるようにして部屋を出て行くからまた大騒ぎになった。
女子力の高いあの子とは違って、どれだけ一緒にいても噂にすらしてもらえないあたし。
今の今まで、そんな風に自分を卑下したことなんてなかったけど、女子としての努力を怠ってきたことを少し後悔した。
結局その日、三次会が終わるまで真吾とは一切口を利かなかった。
傍にはずっとあの子がいて、もしも真吾に彼女ができたら、こういう風になっていくんだな、ってなんとなく漠然と思ったりした。