秘めた想いが溢れ出して
本当の気持ちは。


とぼとぼとひとりで歩いている帰り道。
泣きたくもないのに目頭が熱くなって、立ち止まって空を見上げて必死に涙を堪える。





傍にいられればいい、って思ってたけど。
真吾があの子とふたりきりで出かけたり、抱き締めたりキスしたりする関係になっても、それまでと同じように傍にいられる自信なんかない。



傍にいられればいい、なんて嘘。
自分の中には確かに、真吾を独占したい、という感情があるのだと知って、どうしようもなく胸が痛んだ。




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