秘めた想いが溢れ出して
「レイラちゃんと、帰ったのかと思った」
「は?なんでだよ?」
「だ、だって……ほら、なんかみんなにお膳立て、されてたでしょ?」
何気ないフリをしながら、冷蔵庫から飲み物を取り出してグラスに注ぐ。
「お膳立てねぇ…」
立ったままの真吾の、傍のテーブルにはい、と言いながらグラスを置いた。
「ほんとどいつもこいつもうるせぇ、っていうの。ほっとけ、って感じだよな」
「……でもほら、レイラちゃん可愛いし」
「そうか?」
「なに?…もしかして真吾って、めちゃめちゃ理想が高かったりする訳?」
知らなかったよー、なんて言いながらソファーの方へ移動しようとしたら、その手を突如、真吾の手に掴まれた。