引き金を引いたのは
「謙二がね、成瀬に「絢音が多分お前のこと好きなんだけど、どうする?」って聞いたんだって」

友人の一人のひかりがとんでもないことを言ってきた。

「え、で、成瀬なんて?」

「「別に俺はどうもしない」って言ってたらしいよ」


ひかりはなんでその話を私にしたのか、また謙二がなんで私が成瀬のこと好きって知ってたのか全然わかんなかったけど

薄々感付いてた、脈なしの兆候が確定した瞬間だった。


それからちょっとして、私は告白してきた子と付き合い始めた。

成瀬を、諦めた。

恋愛感情を友情の中に無理矢理押し込めた。
< 3 / 28 >

この作品をシェア

pagetop