引き金を引いたのは
月日は流れて4年の夏のことだった。

サークルの仲間と友人の未華子の家で飲み会。

時間も深くなってきて、起きてるのは未華子と、成瀬と、私だけになっていた。

「ねぇねぇ、このワインあけちゃおうよ」

酒豪の未華子がニヤニヤしながら近付いてきた。

「まじか、それ高そう」

「いやー、みんながいるときじゃないと飲めないからー」

「じゃあ、みんなもっと起きてるときに開ければいいのに」

「気付いたらみんな寝てるからさー」

「しょうがないなぁ、俺らだけで飲んじゃうか」

キュポンッと音がして、ワインが空いた。

そこからは他愛ない話をしながらどんどん飲み進めていく。
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