引き金を引いたのは
第2話 勘違い…かも
朝になって、男子たちがまとまって帰って行った。

私は恥ずかしくて、成瀬の顔をまともに見ることが出来なかった。


「絢音、どうした?」

男子たちから遅れて家を出た女子群の中で、一番しっかり者の加絵がぼーっとしている私に声をかけた。

「加絵ちゃん…私、成瀬にちゅーされた」

「えええ!まじでぇ!?」

加絵が反応する前に、それを隣で聞いていたひかりが叫んだ。

「いついつ!?あ、昨日私が寝たあと?」

未華子も興味津々の様子で割って入ってきた。

「一緒のソファーで寝てたの、寝てるときにされた」

「夢じゃないの?」

ひかりって、いつもこういうこと言う。
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