【短編】続・過多想い
苦手なのはもう乗らない方がいいよね

「ジェットコースター以外は何がダメなの?」

「後は全部いけるけどあれだけダメなんだ」

「そうなんだ
最初からいきなりハードなジェットコースターだもんね」

「楠瀬って顔に似合わずハードな奴だな」

「あははは」

思わず笑っちゃう

心愛はかなりジェットコースター好きだもんね






だいぶ良くなってきたみたいで
神崎はスポーツ飲料を飲み干した


「多々良ありがとうな」

「気にしないで」

すっごく嬉しいけど
素っ気無い返事しか出来ない


だって恥ずかしいんだもん


「多々良は何がダメ?」

「私はない…かな」

本当は1つある


神崎の体調が戻ったから
2人で回る事にした

バイキングに
ウェーブスウィンガー

すっごく楽しい~


神崎が隣にいるから

すっごく嬉しくて顔が緩んじゃうよ


少し触れるだけでドキドキする


もっと近づきたい

ずっと神崎の傍に居たいって思うんだ


「おっ、お化け屋敷がある」

「えっ?」

どこに?

うわ~本当にあるよ…最悪

「次はあれ入ろうぜ~」


「あっ…うん」

嫌だよ~
怖い


「怖い?」

神崎はニヤニヤしてる


「怖くないもん」

可愛くなーい

でも…なんか素直に言えないんだもん

怖いし情けなくて涙目になる


「じゃあ止めとくか?」

これも神崎の優しさなんだよね?

でも意地っ張りな私は止められない


「怖くないってば」

私はお化け屋敷にドンドン進んで行った
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