【短編】続・過多想い
お化け屋敷を出てからも神崎は手を繋いだまま
目の前の観覧車に飛び乗った

観覧車に乗った瞬間
手が離された

優しくて大きい手

もう少し繋いでいたかったなぁ

そう思いながら外を眺める

下の花壇の花が綺麗

外を眺めてると神崎が隣に座った


「あんまり思わせぶりな事すんなよ?」

「えっ?」

「勘違いすんだろ?」

「意味わかんないよ?」

何の話??


「もういいわ」

もういい??
気になるよ…

でも、神崎は座っていた方に戻っちゃった

気になるけど聞けない

タイミングを逃すと…難しい


観覧車から降りて
今度はワンダードロップに乗った


水しぶきがかかるけど楽し~い


ベンチに座って缶ジュースを飲みながら休憩


あっ心愛と見城だ


見城と神埼が話してるから心愛と盛り上がる


「観覧車乗った~」

「まじで?結海いいなぁ
私まだだよ~」

「後で見城と乗りなよ」

「うん」

素直に言える心愛が可愛い

見城と神崎がお化け屋敷の話をしだした


どうも見城は心愛と行くつもりみたい

心愛は顔を強張らせながら見城について行った

「あぁ~あ、心愛もお化け屋敷苦手なのに~」

あれは本当怖いよ!!

「多々良もまた行ってみる?」

バカにしてるんだ~

「一度入ってるしもう怖くない」

「あれだけ怖がってたくせに…まぁ無理すんな」

何かムカつく~
頬をまた膨らませる

「いいよ!!
大丈夫な事証明する」

一度入ったから大丈夫だよね?

神崎の腕を引っ張ってまたお化け屋敷に入った

こうやってつい意地を張っちゃうんだよね

私の悪い癖

なのに、またすぐ後悔する

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