【短編】続・過多想い
教室に入ると今日も楠瀬の隣の席に座り

楽しそうに笑顔いっぱいで話す陽大


嬉しそうに答える楠瀬


楠瀬の前で横に身体を向けながら

ヤレヤレって感じの多々良



俺は自分の席にカバンを置いて

3人の元に近づいた



「おはよ」


「おはよ~
もう神崎この熱いのどっか持ってて」


「ひどーい
結海のいぢわる」


照れてる楠瀬をからかって
多々良が笑ってる


「この2人の熱さは尋常じゃないからな」


「健太~」


今度は陽大が照れて、背中を叩かれた


「いって~」


だけどな
本当は陽大達が羨ましいんだ


「多々良~ちょっと良い?」


あいつは確か…隣のクラスの木本?

「ちょっと行って来るね」


そう言って教室の出入り口まで

多々良は行ってしまった



何を話しているのかわからないけど

楽しそうに笑ってる2人が見える



「結海は男友達が多いから
神崎君も心配だね~」


楠瀬が眉間にシワを寄せて
心配そうな顔をしてる

多々良は話しやすいから男友達も多い


「心愛は多々良の好きな奴とか
聞いた事ねーの?」


「好きな人はどうだろう?
でも、彼氏が欲しいって言ってたよ」


陽大と楠瀬の会話を聞いてズキッとする


多々良に彼氏が出来たらどうしよう…


「陽大~遊園地行きた~い」


「じゃあ4人で行くか?」


「うん、行く~」


「何の話?」

気づいたら多々良が戻ってきた


「4人で遊園地行かね?」


ドキドキしながら多々良に聞いてみる


「行く~」

良かった…


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