【短編】続・過多想い
「ごめんな~俺のせいで…」

多々良にはすごく申し訳ない


「苦手なら苦手って言いなよね~」

はい、その通りです

言うのがダサいと思ってたけど

今の俺はもっとダセ~

すっげー情けない


「俺ってまぢダセ~」

小さな声と共に本音が出てしまった


「神崎が具合悪くなったから
見城と心愛は2人でデート出来るから
ある意味お手柄だね」


そう言いながら笑う多々良を見て
抱きしめたくなった

きつい事いいながらも
俺が気を遣わなくていいように
逆に気遣いをしてくれるんだ


「早く調子戻しなよね?」

「おう」

「ジェットコースター以外は何がダメなの?」

「後は全部いけるけどあれだけダメなんだ」

「そうなんだ
最初からいきなりハードなジェットコースターだもんね」

「楠瀬って顔に似合わずハードな奴だな」

「あははは」

楽しそうに笑う多々良を見てると俺も楽しくなる


だいぶ良くなってきたから
ベンチに座って、少し温くなった
スポーツ飲料を飲み干した


「多々良ありがとうな」

「気にしないで」

「多々良は何がダメ?」

「私はない…かな」


俺達は2人で回る事にした


バイキングに乗って
ウェーブスウィンガーに乗った


楽しそうに笑ってる多々良を見てると

苦手でもジェットコースター乗って良かったとか

来て良かったって思えるんだ


多々良の事ばっかり考えてる

< 4 / 21 >

この作品をシェア

pagetop