甘くて、苦くて、それが恋【超短編集】
図書委員なんてやってられない
「「あの!」」
「「あ、どうぞ。」」
北山くんとハモるぅ…。
一緒の図書委員になって、初の。
図書委員らしい仕事。
私たちは二人きりで図書室にいる。
北山と付き合えてるだけで、超うれしいのに!
図書委員まで同じなんて。
やばい、テンション上がる。
北山くん、めっちゃ大好き…!
「…木瀬、ごめん。
全部思ってること、口から出てる。」
はっとして、北山くんを見ると、顔が真っ赤。
「わあ!こっちこそ、ごめん。
忘れて…!!」
おそらく、北山くん以上に真っ赤になっているであろう顔を両手で隠す。
しかし、手は北山くんに捕まれ、向き合う体勢に。
「木瀬、俺も大好き。」
少しずつ近づいてくる北山くんを見て思う。
…ああ、ほんとうに、こんなんじゃ。
図書委員なんて、絶対務まりません。
【from:返信待ち時間】