チョコレート(仮完)


ドンッ


和真の腕と壁に囲まれた。



こ、これが、か、かか壁ドンっ?!


ドキドキするっ…


私は気まずいこともあるのか俯いた。



「ねぇ、由佳…」


めずらしく怒っている様子の和真。



だけど、何よりもビックリなのは…



「今、私の事、由佳って…」



和真が私を呼び捨てにしたこと。



私は思わず俯いていた顔を上げた。



そこには…



見事に目うるうるで



完璧な八の字眉をした




子犬がいた。







正確には、子犬のような和真がいた。
< 40 / 46 >

この作品をシェア

pagetop