もう一度だけ、キミに


カーテンで閉められているし、顔の半分は毛布で隠れているが。


確実に。


今の私の顔は



真っ赤だ。



(な、何、このメール…!!?)



心臓がばくばくと大きく跳ねる。

脈が早くて、
息が苦しくなりそうだ。



西藤が、心配してくれている。



それは、このメールから
はっきりと読み取れるし、


(多少、顔文字がバカにされてる感だけど)



それでも



かなり、嬉しい。




だけど。




それよりも遥かに上回る、


西藤の




『…保健室、行っていいか?』




―――…本当、何なんだこれは。



「…彼女、居るくせに」



―――…胸の高鳴りが事実によって切なくて苦しい痛みに変わる。



「…こんな謎過ぎるメール、

送んなアホ」



小声ながらに、声は震える。


本当、期待なんかさせるような
メール送るなんてズルすぎる。



……本気で来るの?

それとも、冗談?



「…冗談、なのかな…」



どちらの答えなのか、分からない。


だけど西藤、
人をからかって冗談言うし。



―――…あの時だって、冗談だったし。



辛い記憶を思い出してしまい、
ズクンと胸に鈍い痛みが広がる。





―――きっと、どんなに好きと想っても。





西藤の中には“あの子”しか

入り込めない。


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