結婚してください
・・会わない日々
すっかり季節は秋になろうとしている。
あの結婚お披露目パーティから早くも3ヶ月が過ぎようとしている。
英輔の誕生日に入籍し、その後別居を始めた私たちだけども、出来るだけ連絡を取り合い仲睦まじい夫婦になれるよう努力するつもりだった。
だけど、どうしても気持ちが受け付けない私は、とうとうあのパーティで逃げ出してしまった。
流石の柴崎さんも私をどう扱ってよいのか悩まれたみたい。
けれど、私の涙を見て英輔に期待をするなとアドバイスしたらしい。
それから私は藤堂家へは一度も訪問していない。
それに、英輔とも連絡を取らずまったくの独身と同じ生活を過ごしていた。
それでも「藤堂亜紀」という忌々しい名前だけは残っている。
けれど、担任の先生にもお願いし私の通り名を「田所亜紀」とすることにした。
「田所! 先生が呼んでいたぞ!」
「はーい! 今から行く。ありがとう!」
職員室へ走ると担任の先生からしっかりお叱りの言葉を貰う。
「最近弛んでるぞ! 宿題出ていないのはお前だけだぞ!
今日中に出せよ! いいなっ!」
「すいません・・・・」
しっかり怒鳴られ落ち込む私。
すると、山崎が慰めてくれる。