結婚してください

「英輔様、これが新しい情報です。亜紀様は実家を出て一人暮らしをされています。
あの山崎とは一緒ではないようです。」


「そうか・・・・セキュリティもなにもあったものじゃないな。こんな危ないところに住むなんて。」


「ではSPを24時間体勢に変更しますか?」


「そうだな、これまで同様警護させろ。これからは24時間だ。それから、あの山崎との関係は進展はないのか?」


「はい、そのようです。やはり親友と捉えるべきでしょうか?」


「・・・・それは違うだろう。」


英輔は柴崎さんとこんな会話を良くする様になっていた。私は英輔に守られて生活していることを知らなかった。


それでも大学生活を楽しみ自分なりに有意義な時間を過ごしていた。


「英輔様、旦那様から、お父上からの連絡です。
来月の会社の創立記念パーティへは必ず夫婦お二人で出席するようにとの連絡が入りました。」


「パーティか・・・・・無理だろう。亜紀には。」


「では、愛華様にまたお願いされるのですか?」


「亜紀とは連絡つかないんだ。しょうがないだろう。それに、この家に、いや、俺の顔を見たくないだろうから無理に来させなくても。」


「分かりました。」


夫婦同伴のパーティは年に数回ある。どうしても避けられないパーティもある。


いつもは一人でパーティへ向かうがどうしても同伴者が必要な時は藤沢愛華を伴って行った。


そのこともあり社交界では英輔の愛人として藤沢愛華の名前が知れ渡ってしまう。


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