結婚してください

【英輔★side】


俺は2年ぶりに亜紀と会った。


思いもよらぬ場所で。


藤堂家主催の夜の星の会。単なるお遊びの会だ。


俺と同類の社長令息や令嬢らとの交流会。


俺は夜のパーティでは愛華をエスコートすることになるだろう。


他の女を誘っても面倒になるだけだ。それを考えれば割り切って付き合っている愛華が気楽なものだ。


どうでもいい女というのは扱いやすいし、いざと言う時に切るのも簡単だ。


なのに、そんな会場で何故か亜紀と再会した。


駐車場で俺の姿を見た亜紀は顔面が蒼白になっていた。


それほど俺に会いたくなかったのか?


俺はお前の夫だぞ。


なのに2年も会わずにそんな顔をされると流石の俺も傷つく。


俺は亜紀の生活の情報を聞かされるだけで会ったのは本当に久しぶりだ。


以前とは違って子どもらしさも抜けてきた。亜紀も大学生なのだから当然か。


綺麗になったな。


それもこれもあの男の為か? そうだろうな・・・・・一緒に来ているのだから。


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