結婚してください

翌日、遅くに目を覚ました俺たち。久しぶりに眠った感じがした。


これまでは神経を尖らせていた為かあまり眠れなかった。


何時振りだろう? こんなに心身ともに休まる就寝をしたのは。


亜紀の目が覚めたころには屋敷から呼び寄せた使用人たちが沢山来ていた。


使用人たちに亜紀の世話を頼み、俺はシャワーを浴びると広間へと行く。


他の令息・令嬢らも既に広間でランチを食べていた。


「随分と遅いお目覚めだな。昨夜は頑張りすぎたんじゃないのか?」


「これは惚気話を聞く必要がありそうだな。」


「正直に答えろよ」


明らかに誤解している。確かに俺たちは遅くに目を覚ましたが、昨夜はなにもしていない。


二人とも疲れて眠ってしまったんだ。


お互いにストレスが原因なんだろう。


何もなかった夜だが、お互いの温もりを感じながら眠れたことに安心感があったのか、深い眠りにつくことができた。


心地よい時間であったのに間違いない。


亜紀も同じ気持ちだと嬉しいのだが、亜紀には苦痛だったに違いない。


俺は亜紀に嫌われている夫だから。


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