結婚してください

・・離婚への戸惑い


二人の会話をこれ以上聞いていられなくなり控室へと戻っていった。


英輔は離婚を考えているのだろうか?


あれほど離婚はしないと言い張っていたのに。


けれど、義父には何も言わなかった。


それが私には怖い。


もし、万が一そうだった場合、私はどうなるの?


英紀もどうなるの?


もしかして私から英紀を取り上げるの?


私は英紀と会えなくなるの?


しばらくすると控室に英輔がやってきた。


「顔色は随分良くなった。気分はどうだい?」


心配してくれているの? そんな顔をしている。


「ひと眠りしたら随分と気分はよくなったわ。ありがとう。」


けれど、英輔には迷惑をかけてしまったのよね?


今なら屋敷へ戻る話をしてもいいかもしれない。


ううん、今、話をしたほうがいいはずよ。


「下に車を待たせている。
一人で英紀を連れて大丈夫か?」


え? 一人で? 英輔は来ないの?



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