結婚してください

「まあいいだろう。お前たちが打ち解けてくれるほうが有難い。
お前たちの結婚は普通じゃなかったからな。
少し心配はしていたんだ。」


亜紀の家柄はともかくも俺たちは政略結婚と同じだから。


親父も気にしていたのか。


今更遅すぎるよ、そんな心配は。


けれど、さっきまでの俺たちはとてもいい雰囲気の中で過ごせた。


それがいつまで続くのか分からないが、少しは期待が持てるかも知れない。


もしかして亜紀の気まぐれなのかもしれないが・・・・


悪いほうに考えたくない。


少しでも俺たちの気持ちが近づければいい。


親父は言葉通り英紀の顔を見るとその日は長居することなく帰っていった。


もともと忙しい身の上だ。顔を見に来ただけなのだろう。


そう考えると、もしかして今後もこんなことが起きるのか?


そうなると亜紀に説明する必要がある。


亜紀は俺に協力してくれるだろうか?


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