結婚してください

「そう言えば、亜紀はまだ大学は休学中なのか?
まだ英紀に付きっ切りで世話しているのか?」


「そうね。田中さんや山田さんに手伝ってもらいながら英紀の世話をしているわ。
それに、最近は田中さんにいろいろ料理を習っているのよ。
離乳食も自分で作りたくて田中さんと一緒に作っているの。」


家政婦の田中さんは時間を作っては私に料理を教えてくれる。


勿論、離乳食にも力を入れて教えてくれる。


まるで母のような存在の人だ。


それに、看護師の山田さんは私と英紀の健康管理だけでなく子育てについても教えてくれる。頼もしいお姉さん的な存在だ。


それに、マンションを管理してくれている吉沢さん。


私はとても恵まれた環境で暮らしている。


これも英輔のおかげだ。


離婚後もこれまで同様の生活をさせてくれる。


本当に有難いことだと思っている。


「そうか・・・
この後大学はどうするつもりなんだ?
来年度に復帰するのか?それとも、まだ子育て中心の生活をしたい?」


「英紀と過ごしたいと思うわ。
でも、いずれ仕事始めなきゃいけないでしょうしね・・・・まだ悩んでいるところなの。」


そう、離婚した英輔に甘えてばかりではダメなのよ。


出来るだけ自立できるよう努力しなければ・・・・


けれど、家政婦や看護師、執事ってこれだけの人が世話してくれている今の生活を捨てられるのだろうか?


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