結婚してください

年が明けインフルエンザのシーズンも無事何事もなく過ぎていった。


平凡な日々を過ごしている。


この平凡さはとても幸せなのだけど、何か物足りなく感じてしまう。


そう、


英輔の姿がないから・・・


今頃、一生懸命勉強しているんだろうね。


そんな時に、寂しいなんて思ったらいけない。


それに、もしかしたら英輔に新しい恋人が出来て忙しいのかもしれないし。


私のところへ来る時間がないのかもしれない。


それでも、英紀がいるのだから会いに来てほしい。


英紀は英輔の息子なんだよ。


どうして、英紀に会いに来ないの？


悲しむ日々が続いてしまうと、田中さんや山田さんらにまで心配をかけてしまっている。


「気分転換にたまにはショッピングでもなさったらいかがですか？」


執事の吉沢さんに勧められ私は気晴らしに買い物へ出かけることにした。


英紀は看護師の山田さんに任せることにして私は一人で出かけることにした。


本当に久しぶりのショッピングだ。


一人で出かけるなんて1年ぶり？　それとも2年ぶりかしら？


英紀のことが気にならないわけではないけれど、久しぶりに独身に戻った気分を味わうのも良いわよね？