結婚してください

山崎と偶然会ってお茶したことが英輔に知られた?!


だからこんなに怒っているの?


でも、あれはただお茶しただけ。


「俺と離婚したって山崎に報告に行ったのか?」


怖い・・・・英輔は怒っている。


こんな英輔の表情は初めて見る。


私、どうしたらいいの?


英輔が怖い!!


「そんなに俺と離婚したかったのか?
山崎がそれほど欲しいのか?!」


着ていたシャツを脱ぎ上半身裸になるとベッドへ乗り、また腕を掴まれてしまう。


怖くて動けない私は震えが止まらなくなる。


けれど、そんな私の気持ちのことなど考えずに怒りに任せて私の体にキスをしていく。




「あんな男のことなんか俺が忘れさせてやる。
だから、もう、会うな。
山崎のことは忘れろ。」




怒りで力任せだった英輔の指もいつのまにか私に優しく触れていく。


怖かった英輔なのに触れられるうちにだんだんと愛おしくなる。


あんなに怒っていたのに。


怖いくらい豹変していたのに。


どうしてこんなに優しくできるの?


とっても優しく触れるその指が唇が私を幸せにしてくれた。


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