結婚してください
少し下腹が出てきた頃、定期診察で異常もなく順調に過ごしていた時の頃だった。
「診察で少し疲れた?」
「うん。ちょっと疲れたかな。
今日、泊まっていくでしょう?」
「ああ、泊まるよ。
亜紀が心配だから。」
亜紀と一緒に夕食を食べた後、その日は早めに休むことにした。
亜紀は病院の診察で疲れたようで早めにベッドに寝た。
俺は、そんな亜紀の寝顔を見ていた。
静まり返る部屋に亜紀の寝顔で俺まで睡魔に襲われいつの間にか眠っていた。
親父の会社のことや亜紀の妊娠など、急な生活の変化で俺も精神的にかなり疲れている頃でもあった。
かなり眠ったように感じたが、時計を確認するとまだ1時間程度しか時間は過ぎていない。
それでも、深い眠りに陥ったためか目覚めは良かった。
すると、ベッド横のテーブルに置いていた携帯電話の呼び出し音が鳴る。