結婚してください
◆未来へ向かって
・・素直になりたい
【英輔★side】
心地よい秋風の入る部屋。
今日も外は清々しい良い天気だ。
これが初夏ならこれからの季節過ごしやすくなるだろうが、季節は冬へと向かっている。
日差しも日ごとに優しくなり風もだんだんと病んだ体には堪えるようになる。
俺と亜紀が暮らすのには堪えるのには辛い季節かもしれない。
まるで、俺と亜紀の関係のように。
「亜紀、今日は気分はどうだい?」
朝の遅い時間だが、やっとそのころになって目を覚ました亜紀。
ベッドの上で虚ろな目をして座っている。
まだ眠いのか手で目を擦っている。
「そんなに手で擦ったらいけない。目を傷めてしまう。」
「あら、こんなの大丈夫よ。
それより、英輔はご飯食べたの?
私、お腹ペコペコよ!」
「今日は日曜日だから、まだゆっくりしてても良いんだよ。」
「ううん。お腹減ったからご飯食べるわ。」
亜紀はベッドから降りると急いでリビングのほうへと向かった。
俺は、亜紀の笑顔に満足して後をついて行く。