結婚してください

「とりあえず着替えよう。服を持ってくるから亜紀は濡れた服を脱いでいて。」



俺はいつものように話したつもりだった。


けれど、よく考えてみれば亜紀のなかでは俺はまだ赤の他人。


一緒に夜を過ごしたこともないし、風呂にも一緒に入ったことのない男だ。


そんな男だと思っている俺が服を脱げとは軽率だった。



「あ、坂田を呼んでくる。亜紀、待っててくれ。」


亜紀専用メイドの坂田と看護師を亜紀の部屋へと行かせた。


坂田が亜紀を着替えさせるとき、看護師に搾乳させることにした。


看護師の話では定期的に母乳が出ているとのことだった。


ならばできるだけ母乳を与えたほうが子供の為だということで搾乳後冷凍保存しマンションのほうへと運ぶことになった。


ただ、亜紀は自分が独身で子供を産んでもいないのに何故母乳が出るのか、かなり疑問をもち頭が混乱していた。


一定時間が過ぎると胸が張り母乳が大量に出てくる。


その度に亜紀は混乱している。



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