結婚してください

子供の世話をすることを亜紀が承諾した。


看護師の勝手な判断に怒りを覚えたが、それでも、亜紀が英紀や沙紀の世話をすることが出来ると思うと涙が出るほど嬉しかった。


子供たちに母親を返してやれる。


また、母親と一緒に過ごせるのだ。


一緒に過ごす上で多少問題はあるが、そこは俺がなんとかカバーするしかない。


子供たちも亜紀も俺が守るんだ。


何としてでも。



そして、その後、英紀と沙紀を藤堂家に迎え入れる準備が急いで行われた。


子供部屋にはベビーベッドが入り、英紀のおもちゃなどたくさんの道具で部屋が埋め尽くされてきた。


屋敷中の人間がどんなにこの日を待ち望んだことか。


亜紀の記憶がないとはいえ、俺たち夫婦に子供が揃ってこの家で暮らすのだ。


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