結婚してください

「亜紀、まだ起きていたのか?
部屋の電気がついていたから気になって来てみたら君がこんなところにいるなんて。」


「英輔こそまだ起きていたの?」



子供たちが気になって一緒に付いていたらいつの間にか眠っていたのよ。


オムツが濡れていたから交換したけど、英紀君なんとなく体があったかいような。


「どうした? 何か気になることでも?」


「ううん。なんでもない。
ただ、可愛いなって思ってね。」


もし、私が英輔と結婚して子供が生まれたらこんな可愛い子が生まれるのかな?


本当に可愛くてずっと一緒にいたくなる。


私ってちょっと変だ。


この子たちが来てから本当に私は変だわ。



「さあ、亜紀も休んだ方がいい。
後は子守がいるんだ。任せるといいよ。」



それは分かっている。


でも、なぜか離れたくない。



「亜紀?」


「ここで一緒に眠ったらダメかな?
この子たちのそばについていてやりたいの。」


きっと英輔は余計なことはするなって言うかもしれないわね。


「明日、君のベッドを準備させよう。
だから、今日は自分の部屋で寝るんだ。いいね。」


「え?」



私が驚いた顔をしていると英輔は嬉しそうに微笑んで「明日からそうしよう」と言ってくれた。


英輔って冷血漢だと思っていたのに。人の気持ちの分からない人かと思っていたのに。



そうじゃないの?

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