結婚してください

「亜紀、泣いているのか?」


「だって、昨夜、英紀君の体が熱持っているように感じてたのに。
気付いてやれなかった。
私の責任なの!」



「亜紀の責任じゃないよ。
それに、英紀の高熱は突発性発疹と言って幼児は必ず通る道らしいよ。
発疹が出る前は必ず高熱が出るんだから、亜紀は気にしなくていい。」


けれど、早く気づいていれば。


あんな小さな子が熱にうなされて一晩中一人でいたなんて。


どんなに寂しかっただろうことか。英紀君を怖い目に合わせちゃったんだよね?


ごめんね、英紀君。



「亜紀 そんなに責任感じないでいい。
君は、立派に子ども達の世話をしているよ。」


英輔は抱きしめてくれた。


そして優しい言葉をかけてくれる。


そんな英輔の温もりがとても嬉しい。


抱きしめられると、以前もこんな風に抱きしめてもらっていたような気がする。


私ってやっぱりどこか変だ。


あんなに嫌っていた英輔なのに。


今は、こんなふうに抱きしめられると心臓がドキドキして嬉しく思ってしまう。


もっと抱きしめて欲しいって・・・・・




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