結婚してください

さっきまで英輔と廊下で話をしていたと思った。


でも、頭痛がしていきなり目の前が真っ暗になって何が何か分からなくった。


そして気づいたら私の部屋のベッドの中にいた。



「私はいったいどうしたの?」


ベッドから起き上がると、そこには私の専属メイドの坂田さんがいた。


「亜紀様。顔色があまりよくありませんよ。
まだ、お休みになられたが」


「私はどうしたの?」


重い頭を抱え込むようにしていると、坂田さんが体を支えてベッドへ寝かしてくれた。



「倒れられたんです。
英輔様はそれはたいそう心配されていましたよ。
今、お医者様とお話しされているので、もう少しするといらっしゃいますよ。」


坂田さんはにっこり笑うと部屋のカーテンを半分閉めてくれた。


心地よい風が入って来るが、今日は天気も良く日差しも強かった。


私のベッドまで日が入り込んでいたのに気付いた坂田さんがカーテンを少し閉めてくれた。


私は、みんなに迷惑をかけて生活しているのだと感じた。


たくさんの人に甘えながらここにいる。


私って疫病神? ちっともこの家の役には立っていない。


英輔はこんな私とまだ結婚を考えているんだろうか?

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