結婚してください

「俺には確かに恋人はいた。それは一時的なものですぐに別れた。
だから関係があったとか続いたとかそういうことは一切ない。」


「信じられないわね。
英輔のそばにはずっと彼女がいたじゃない。あの藤沢愛華が。
あなたの子どもを産んだのは彼女なんでしょ?」


「なにバカなこと言っているんだ!
愛華とはとっくの昔に別れた。
それにあの子たちは君の子じゃないか!」


「え?」


しまった。


こんなことまだ言うべきじゃなかったのに。


なんてことを・・・・


でも、俺は我慢がならない。


ただでさえ亜紀が欲しいのを我慢しているのに。


なのに、ここであんな女のことなんか持ち出されては、俺の気がどうにかなりそうだ。


亜紀をめちゃめちゃにしてしまいそうだ。


これ以上何も言いたくない。そうでないと俺は理性を保てない。


自制心を失くしてしまう。

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