結婚してください
「ねえ、さおり、その藤沢さんと話し出来るかな?
何組の人かわかる?」
「3年の教室へ行けば分かるけど。多分、たどり着けないと思うよ。」
「どうして?」
「亜紀が3年の階へ行けば目立つしすぐに藤堂様に見つかって藤沢様のところには無理かと思うわ。藤堂様が行かせるとは思えないから。」
そうよね。自分の女のところに、嫁になる私が行くなんて許さないでしょうね。
それに英輔は私にハッキリと言ったわ。
『欲しい女がいれば誰の指示も受けない。俺のそばに置いておく。
形だけの妻なんてそんなのは誰がなっても同じことだ。』
多分、彼女はこれからも愛人として自分のそばに置いておくつもりなのよ。