結婚してください
朝、目を覚ますと外から眩しい陽が入ってくる。
窓の外を見るとそこは銀世界。
今朝は冷えると思った。でも、素敵な光景。
お屋敷の雪化粧に庭が一面真っ白で。まるで白い絨毯を敷きつめているよう。
犬じゃなくても走り回りたくなる。
ちょっと興奮してしまいそう。
雪のせいかいつもよりハイテンション気味の私。
そんな私に英輔が大事な話があるからと言う。
食事を済ませたら書斎へ来てほしいと言う英輔の表情は少し硬い。
話というのは多分これからの私たちのことだと思う。
このままズルズル生活は出来ない。
順調にいい関係を続けられているからと言っても、一度は離婚に応じているのだし離婚する時期も過ぎている。
いつまでも放っておけないのだと覚悟を決める必要があるのだから。