結婚してください

朝食を済ませるとしばらく子ども部屋に籠っていた。


英紀と沙紀の顔をしばらく眺めていた。


もしかしたら、英輔が引き取ると話を進めるかもしれない。


或いは、親権は私が持ててもこの家を追い出されるのかもしれない。


英輔とは会えなくなるのかも。


とにかくこの話し合いは私の未来を決めるもの。


覚悟を決めて書斎へ行かなければ、英輔の言葉次第では私は生きていけなくなるかも。


そうなったときはどうしたらいいのだろう?


きっと毎日泣いて暮らすんだわ。


けれど、今更何も言えない。 英輔に言い渡される言葉を受け入れるしかない。


そして覚悟を決めて書斎へと行く。

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